企画展について


〇現在開催中の企画展

令和7年度冬期企画展 赤の系譜

開催期間:令和8年1月21日(水)~ 7月6日(月) ※4月15日(水)より一部展示入れ替え

 江戸時代初期の古九谷の頃から使われている九谷五彩。この伝統色ともいうべき5色の内、赤だけが他の4色とは違う性質を持ちます。他4色(黄、緑、紫、紺青)が厚く盛り上げることで強い色を発色させるのに対し、赤えは他の色とは原料の組成がことなるため、盛り上げる必要がないので、運筆の勢いを生かしたり、比較的細かい描写に向いていることは、先人達も早くから気づいていました。しかし、その特性が最大限に引き出され九谷焼の伝統様式の一つ赤絵細描として高められるには古九谷廃絶から更に百数十年後、再興九谷吉田屋窯の窯元を受け継いだ宮本屋窯の陶画工、飯田屋八郎右衛門の登場を待たなければなりませんでした。この類稀な人物は、赤の線を髪の毛程の細さに描く技術と中国の方氏墨譜の写しをデザインのモチーフとして、赤絵細描の様式を大成したといわれています。この様式に幕末の頃、千家十職の一つ、永楽家十二代和全によって確立した金襴手の技法と様式が加わります。そしてその伝統は、近代に活躍した竹内吟秋、浅井一亳兄弟とその一門、その中から巣立った初代中村秋塘と、更にその一門へと受け継がれました。現在の加賀九谷にも、その流れを継ぐ作家達が存在し活躍しています。
 古代より命を表すといわれた赤、その色の力で器に命を吹き込もうとした、再興九谷・江沼諸窯の作品を展示します。

宮本屋窯赤絵獅子図大平鉢
宮本屋窯
赤絵獅子図大平鉢
宮本屋窯赤絵玉取獅子図花形菓子鉢
宮本屋窯
赤絵玉取獅子図花形菓子鉢
永楽和全金襴手急須
永楽和全
金襴手急須
九谷本窯赤絵方氏墨譜文徳利
九谷本窯
赤絵方氏墨譜文徳利
竹内吟秋赤絵牧童図花瓶
竹内吟秋
赤絵牧童図花瓶
浅井一亳赤絵金彩雲竜図鉢一対
浅井一亳
赤絵金彩雲竜図鉢一対


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