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令和7年度秋期企画展 山代温泉と九谷焼

開催期間:令和7年10月15日(水)~ 令和8年1月19日(月)

伝承によれば今から約1300年前、高僧行基がこの地を訪れた際、三本足のカラスが泉で羽を休みているのを見、手を浸してその泉が温泉であることを知り、これが山代温泉の始まりになったといわれています。以来、三本足のカラス=霊鳥八咫烏をシンボルとする当温泉は、加賀温泉郷の一つとして多くの湯治客が訪れる地となりますが、又、九谷焼と深い関わりを持つ場所となります。
時は下って江戸時代後期、既に滅んで久しかった「古九谷」の技術を再興すべく、大聖寺藩城下の豪商・四代目豊田伝右衛門が山中温泉旧九谷村に築いた窯を、文政9年(1826)、山代温泉の越中谷と呼ばれた場所に移築しました。
以降、当温泉は九谷焼所縁の地としても知られるようになり、窯元やそこに従事する陶工、陶画工の存在は、陶磁器愛好家や文化人を当地に引き付ける魅力の一つとなりました。
北大路魯山人が初代との親交によって陶芸に開眼したとされる菁華窯、伝統的な表現から新しいデザインまで幅広く手掛ける九谷美陶園、そして大蔵清七によって開かれ、大蔵家、嶋田家と受け継がれた九谷壽楽窯は現在も操業しています。
今回の展示が、山代温泉が「おもてなしの心」とともに育んできた、多彩な文化的側面の一つにお気付きいただく契機となれば幸いです。
 参考文献:「やましろ街辞典」 1996やましろ街辞典編集委員会

嶋田寿楽 二代濱坂楓塘
染付人物図香炉
九谷美陶園
演能図彩彫飾皿
相上芳景
風花雪月茶盌
寺前晴美
寒椿花瓶
伊豆蔵寿郎
染釉裏紅彩鳥文飾皿
二代須田菁華
色絵牡丹唐草文鉢


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