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令和6年度春期企画展 江沼九谷の流れ ~色絵と金彩~

開催期間:令和6年4月10日(水)~令和6年7月1日(月)

 「金」は人類が古くから知る金属です。金鉱石だけではなく、精錬の必要のない単体として産出される金も存在しますが、どちらかにしろ数量は非常に限られていたため、その希少性と輝き、錆や腐食による変性がほとんど無いことから、古代文明の頃からその存在は、永遠に変わらぬ威光、権力、冨を表すものでした。
 また、金は金属の中では比較的柔らかく展延性に富むことから、古くから装飾品や美術工芸品の素材として重用されてきました。様々な国家や民族が、持てる技術の粋を尽くして造り出した金細工の名品が今に伝えられています。我が国でも様々な美術工芸の分野で金が用いられてきました。勿論、九谷焼もその例外ではありません。金を絵具のように扱い、磁器表面の釉薬上に安定して焼き付ける為の技術の確立と色絵磁器として最大限の魅力を引き出すためのデザインを目指して、陶工たちは修練を重ねました。
 今回展示の再興九谷・江沼諸窯の作品群により、「染付」や「九谷五彩」と呼ばれる伝統的な絵付技法と、金との組合せによって生み出される装飾効果をご高覧ください。

中村翠恒 尾長鶏額皿
北山雲平 色絵金彩花弁文香炉
二代中村敬介 色絵獅子図飾皿
浅井一毫 ほととぎす図香合
河上龍三 兜文平鉢
山本重義 金彩小紋富嶽図飾皿


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